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国際学会のこと-1

 今年は、今のところ外国出張が2件予定されている。6月始めに行く韓国・ソウルでのソウル大学主催・日韓二国間シンポジウムと7月下旬に行くカナダ・モントリオールでのSSR(Society for the Study of Reproduction)Annual Meetingである。

 

 ソウルでのシンポジウムは口頭でのスピーチなので今から結構プレッシャーを感じている。けど、まあ、同じようなスタイルで一昨年に行われた日本—ポーランド二国間シンポでの経験もあるし、しっかりと準備すれば、なんとかなるんじゃね?とも思っている。

 

 モントリオールの方は、ポスター発表だし、まあ、お気楽と言えばお気楽なのであるが、同行する学生2名が国際学会デビュー戦。そこが少し、というかかなり読めないファクターである・・・・・まさに、五月晴れのブルースカイに浮かぶ一点の雨雲のように私の気分を重いものにしているのである(実はまったく気分は重いものにはなっていないのであるが、文脈上、「重いものにしている」と書いた方が、カッコいいんとちゃうかと思い書いてみた)。

 

 ソウルの方は、私は一応、というか正式に招待スピーカーであるので、エアチケットやらホテルの手配やら、すべて韓国の先生(の御付きの秘書さん)がやってくださったので、まさにK-POPスター・EXO-Kのカイ(娘が彼の大ファンで毎日プロモーションビデオを観ているので名前を覚えたのである)が母国に凱旋するように身一つで仁川国際空港にさっそうと降り立てばよい(はずである)。あとは、超高級ホテル(かもしれない)の最上階スイートルーム(かもしれない)で百万ドルのソウルの夜景をバックに生マッコリの入ったグラスを傾けながら、翌日の講演でグダグダにならないように、ただひたすら祈るだけである。

 

 問題は、やはりモントリオールなのである。国際学会デビューの学生2名なのである。すでに、(すったもんだの末に)講演要旨はアクセプトされ、(すったもんだの末に)学会の参加登録も完了し、さらに(すったもんだの末に)エアカナダの航空券を予約し、最後には(すったもんだの末に)ホテルの予約も済ませてはいる・・・・・

 

 では、私のこの小さな肩に重くのしかかっているのは何なんやろ?ということなのである。ズバリ、これから7月にモントリオールに行くまでも、さらには行く道中も、モントリオールに滞在中も、日本への復路でも、これまでのように「(すったもんだの末に)」がつきまとうのではないか?いや絶対につきまとう!つきまとわないはずがない!という確信に満ちた「予感」である・・・・・

 

 これまでの我が人生を振り返るに、「恋の予感」は一度もあったためしもないし、よしんばあったとしても、その「予感」はほぼ100%の確立で当たってはいない!と、確信をもって言える(書いていて少し悲しくなったのはなぜだろう)。しかし、この「すったもんだの予感」は、おそらく当たる、当たる時、当たれば、当たれ、と4段変格活用しながら現実のものとなって我が身に降りそそぐであろう。

 

その根拠を下記に列挙してみた。

 

1. 今回のカナダ行きに関して、これまでの準備(エアチケットやホテルの手配、学会参加費の支払など)に対する彼らの挙動を見る限りにおいて、今後も私がツアコンをやらざるを得ない。

 

2. しかし私自身、これまでにそれなりに国際学会等で外国に出向いてはいるものの、海外では自分の面倒をみるのに精一杯というスチュエーションがまったくないわけではない。そんなとき、彼らはいったいどうなっちゃうんやろ?

 

3. しかし、そんな時でも


「海外での邦人(同行学生2名)の保護は外交官(指導教官)としての義務だ!」

 

(映画「外交官 黒田康作」での織田裕二風に)

 

おっと、思わず魂が紺碧のアマルフィ海岸にワープしてしまっていた・・・・・ 保護の対象が映画のように天海祐希だったらどんな困難が我が身に降りそそごうとも頑張るんやけどなあ〜

 

4. はるか18年前、自分が大学院生のときに初めて行った国際学会(カリフォルニア大学デービス校)のことを思い出すと、やはり全てに関して御同行いただいた岡山大学奥田先生にオンブにダッコちゃん状態であった。

 

5. その国際学会が、まさにSSRであった・・・・・

 

と、のっけからかなり不安要素満載なのである。しかし、私としては、どうしても今回のモントリオールを彼ら2名にとって思い出に残るデビュー戦にする必要があるのである。それは、私の使命なのである。

 

なぜなら、・・・・・

 

と、話が佳境に入ってきたのであるが、長くなりそうだし、モントリオールへの出発は7月なので、続きはまた次回!

 

国際学会のこと-2(デビュー戦の思い出) 」に続く・・・

 

2013年5月1

澤井 健